親戚とのカラオケ大会
年末年始に実家に帰省するとやることが何も無いため、とても暇になる。なので、弟とパチスロに行ったり、ひたすら犬のお腹を撫でたりして怠惰な時間を過ごすわけだけど、私が楽しみにしているイベントが1つある。
それは、親戚とのカラオケ大会だ。
親戚たちの中でカラオケ好きが集うこの会合が唯一のイベント事と言っても良い。
両親の実家が福岡にある関係上、親戚はほとんど福岡にいる。お盆と年末年始にくらいしか帰省しない私にとって、久々に会う親戚との交流は楽しいものである。幸いなことに年齢が比較的近い従姉妹もおり、話すネタも尽きない。
さて、このカラオケ大会であるが、なんと、参加者はたったの4名(私含む)である。
「4人で大会を名乗るな」というのはもちろんなのだが、語感がいいのだから仕方がない。兎にも角にも、我々は大抵4人でカラオケを楽しむのだ。
その内訳は私、母の姉、母の姉の旦那、母の姉の娘、というまさかの核家族2つ分しか参戦していない有様。核家族が増えないのは仕方ないとしても、ウチは5人家族なのだからもっと参戦しても良いはずだ。毎回のように家族を誘うのだが、「めんどくさい」「カラオケは恥ずかしい」「そんなことより金をくれ」などとのたまう始末で、「ああ!!そうかい!じゃあ、私ひとりで行くさ!!布施明を高らかに歌い上げてくらぁ!!!」と一人で行ってしまうことがほとんど。
まぁ、確かにカラオケは好き嫌いが分かれるのは理解できる。あんなに一人のことを注目する時間ってないよね。同じ原理で言うと、家族でクイズ番組を見ている時に、クイズに答えたいけど、間違ってたら恥ずかしいから回答を控えるあの気持ちに似てる。でも、私はそのへんをあまり気にしないので、いつも特攻してくるのである。
「やれやれ…今回も4人か…」と思っていたところ、
今年はまさかの我が父と母の参戦が決定。
これはすごいことだ。父親はまだしも、母親が参戦してくるのは珍しい。もう私はスマブラに何が参戦してきたって驚かないぞ。なぜなら、親戚とのカラオケ大会に母と父が参戦しているのを目の当たりにしたからだ。
思えば、家族とカラオケに行くことなど幼少時代に1回だけ行った記憶があるたけで、からっきしにも程がある。特にうちは兄弟が全員メンズであるので、親と買い物に行くとかそういう交流をほとんどしてこなかったわけだ。(偏見だけど、女の子は大人になって親と友達のような付き合い方をする子がいる気がしている)
だからこそ、今回の両親のカラオケ参戦はマジで戸惑ったし、怖いもの見たさがエグかった。
〜カラオケ当日〜
いつも行ってる4人は好き勝手に歌うので良しとして、問題は父と母の選曲。そういえば、父と母がどんなアーティストが好きなのかってよく知らない。大人になると、こういうことも分からなくなってしまうのか。一人で勝手にセンチメンタルに浸っていると、父が曲を入れた。
なるほどなーー!!!
サザンオールスターズかぁ!!ナイス選曲よ!!親父!!
んで、気になる歌唱力としては、「この親にしてこの子あり」といった有様でして、まぁよく言えば気持ちで歌う人でした。
その後も親父は、吉田拓郎、中島みゆき、ラッツ&スターなどの、“世代”の曲を入れていっていて年代を感じることとなった。
では、母はどうだろうか。
正直、親父はまぁ何が来てもいいんだ。私も男なので、何が来ても「ヨイッショーー!!」的なノリでこなせる自信があった。問題は母だよ。
あんた、何を歌うんだ??
あーーー!!!ハイハイハイハイ!!!
合点ガッテン!!!!百恵ちゃん!!!
そうかーー!!そりゃあ、そうなるかーーー!!
そんでもって、歌がなかなかに上手い。そこに関しては親父じゃなくて、あんさんの血を引き継ぎたかったぜ・・・
まぁ、聞いてて正直小っ恥ずかしいのは否めなかったよ。でも、良かったよ。60手前のオバサンの百恵ちゃんにはノスタルジーがあった。百恵ちゃん世代じゃない私でも知ってるくらいの大スターで、「きっと若い頃に聴いていたんだろうな」と思うと、母親の青春時代が見えた気がした。
このようにして、親族と行くカラオケというのは趣があって非常に楽しかった。年代がまるっきり違うので、新しいアーティスト発掘の場にもなりますし。
皆さんは、親が好きなアーティストを知っていますか?
ぜひこの三連休、親族でカラオケに行ってみては・・・?