電車に正解がぶら下がっているのはなぜか
電車の吊革にはなぜ“正解”がぶら下がっているんだろうか。
たくさんの正解が並んでいるのを見ると、少し不気味にも思えてくる。
これは、座っている人が正解したのか、それともつかまっている人が正解したのかの判別が付かない。そこで、自席から立ち上がり車掌さんに聞きに行ってみた。
「あの…電車内に“正解”がたくさんぶら下がっているんですけど、座っている人と立っている人のどっちが正解なんですか?」
「あれは、“正解”じゃなくて、つり革だよ」
全くもって意味がわからない。
つり革?なんだそれは。正解にしか見えないではないか。もしかして、この車掌さんは学生時代、成績が良くなかったのかもしれない。×ばかりもらっていたために、正解の存在を知らないのだ。そうに違いない。私は事情を察すると、「まっ!いいことありますよ」と言って、車掌さんの肩を叩き、自分の席に戻った。
戻ってみると、私が元々座っていた席に知らない誰かが座っていた。
これは、おかしい。
なぜなら、先ほどまで私が座っていたのに、他の誰かが座っているのだから。これは不正解だ。私が座るのが正しい。
バッ!と上を見上げて正解が不正解になっていないか確認してみたが、依然正解は正解のままであった。
なるほど。これは座っている人を判別しているわけではなさそうだ。目の前に座っているこの男が正解なわけがないのだから。
となると、考えられるのは正解に正対している立っている人だろうか。しかし、立っている人の何が正解なのだろうか?疑問を感じた私は、また車掌に聞きに行った。
「あの、座っている人の正解ではないことは分かったんですけど、立っている人は何に正解したんですか?」
「うわっ!また来たのアンタ!?さっきから訳の分からないことばっかり言って!だから、あれは正解じゃなくて、“つり革”って言うの!!」
「・・・失礼ですが、車掌さんは学生時代成績が良い方でしたか?」
「なんだよ!急に!うーん、そんなに良い方ではなかったよ」
「やっぱり・・・」
「何がやっぱりだよ!!仕事の邪魔だから早く帰ってくれ!!!」
追い出されてしまった。
車掌の学生時代のGPAが悲惨だったことは確定したとして、大量の正解が何を意味しているのかは分からないままだ。“TURIKAWA”とかいう謎の呪文を唱えていたが、何かの暗号だろうか…
TURIKAWA、TURIKAWA、、、
並び替えてみるか。
AWAKIRUT 淡きルーツ
違う、なんだその良さそうなルーツは。
TIWAKUA 血沸くあ
だめだ、何を言ってるのか分からない…
しかし、正解に近づいていっている気がするぞ…
TIWA、WAKUA、TIKU、TIKUWA・・・・・・!!!!!!!!!!!!
TIKUWAI ちくわ〜い!!!
確かに!!!ちくわは美味い!!なるほど!そういうことだったのか!!!
むっ!!アッ!!これはもしかして、、、
Wをひっくり返すと、
TIKUMAI ちく(わ)美味い!!
なんてこった!!ダブルミーニングだったとは!!よーし、これで暗号は解けたぞ!!
どうだまいったか!!!
何一つ解決していない。
一体、ちくわが美味いからなんだというのだ。
なんだったら私はちくわぶの方が好きだ。
くそっ、あんな練り物のせいで時間を取られた。
次は〜新宿〜新宿〜
おっと、乗り換えをしなければ・・・
それにしても、どうしてなんだろうなぁ・・・
あっ!!!!!
こっ、、、これは・・・・・・!!!
なぜ、こんな所におにぎりがあるんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!