漂流生活5日目

漂流生活5日目

乗っていた船で原因不明の大爆発（私が持ち込んでいた爆弾をウケ狙いで着火した）が起き、船は木っ端微塵になって全ての破片が私の尻に突き刺さった。

「あいてっ！！」

という悲鳴を上げてそのまま倒れ込み意識を失った私は、気がつくと無人島に流れ着いていた。

無人島のはずだが、ここには、水もあるし、食料も豊富だし、サイゼリヤではランチメニューを曜日問わずに食べることができる（もっぱら、チキンのグリルを頼んでいる）。

最初の数日はお尻が痛くて身動きが取れなかったが、その辺に転がっていた漫☆画太郎の漫画に登場する軟膏を塗りたくることによって事なきを得た私は、それから島を探検してみた。テレビもあるしラジオもあるしニンテンドースイッチもあるしPS４もある。

なんなんだ？この島は？

金持ちが道楽で作った人工の島なのだろうか。

サイゼリヤがあるということは株式会社サイゼリヤが作った島なのだろうか。

もう私はサイゼリヤのことしか考えられない。私が知らないだけで、もしかすると爆弾を爆発させるとサイゼリヤの刑が処されるようになったのかも知れない。

日本の司法とサイゼリヤが組んでいたとは驚きだ。

為す術がない。

今日も私は、サラミとパンチェッタのピザとほうれん草のクリームソースパスタと辛味チキンを食べている。