土手

みんな集合だよ~

和田アキ子FINAL

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和田アキ子が死んだ━━━━

 

その訃報が入ったのは奇しくも『アッコにおまかせ』が始まる時刻11:45のことであった。

 

 

その時、私は近所の客のいないラーメン屋で可もなく不可もないラーメンを啜っていたのだが、店内のテレビで訃報についてのテロップが映し出されたのを見て我が目を疑った。

 

 

アッコが、死んだ???嘘だうそだ嘘だ。信じない信じない。

だってアッコは昨日まで私と一緒にカラオケに行ってあんなに笑っていたじゃないか。

 

 

 

和田アキ子「あっの頃は〜!(スゥ〜)」

私「いや、吐けよ!!ハァッ!ってやれや!」

 

 

和田アキ子「あの鐘を鳴らすのは  わたし〜」

私「お前が鳴らすのかよ!」

 

 

などといった、私たちの中でお馴染みのやり取りを27回繰り返してゲラゲラ笑いあっていたのに、和田アキ子が死んだ??なぜ?アッコに何があった?

 

私は食べかけのラーメンをそのまま残し店を出ようとしたが、普通にお金を払っていなかったので店先で捕まえられ、更に言うと一銭も持っていなかったので警察に突き出され、食い逃げの常習犯であったことから三年の禁固刑をくらった。アキ子、世間は私とアキ子を遠ざけようと仕組まれているのかもしれないね。

 

 

 

━━━━━三年後

 

 

私は出所した。世話になった看守が「もう来るなよ!」と言ってニカッと笑っていた。私もそれに応じるように笑顔になった。

 

三年間というのは時代が変化するのには十分すぎる時間だ。周りを見渡してみると、私が知らない機械がそこらじゅうに溢れていて、行き交う人々はこの状況をさも当然のように捉えているようだった。

 周りの人が全員、宇宙人に見えた。誰だ。何をしているんだ。何を考えているんだ。

 

 

 

瞬間、私はひとり、世界に取り残された気がした。

 

 

 

ウワアアアアアアアア!!!!!!

 

 

 

 

街の雑踏をかき分け、無我夢中で走り抜けると、そこにはあの日私が捕まったラーメン屋が立っていた。

 

 

「一度終わった場所で、もう一度人生が始まる。なんかそれって、、、素敵やん?」

 

 

 

 

えっ?紳助兄やん・・・?

 

 

 

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いた。

 

 

なぜか、今は沖縄にいるはずの島田紳助が横にいた。

 

え、なぜこんなところに?

 

「お前は罪を犯したかもしれない、、でもな、その罪を犯してしまった両手で、

今度はたくさんの人を救っていくんや。その人たちの両手を見てみい。

めっっちゃくちゃキレイやろ。それってなんか、、、ステキやん?」

 

 

島田紳助をブッ殺し、ラーメン屋に入店をする。

 

 

ガラガラガラッッ!

 

あの日と変わらない。

大将の顔も、ラーメンとチャーハンが混ざりあった店内の匂いも、油でヌルヌルの床も、早見優を模した人体模型もあの日のままだった。

 

 

「ラーメンチャーハンセット下さい」

 

「ハイよォ!パンティーかき玉ファイヤー毎度ありっ!」

 

 

この店はいつもこうだ。

客の注文をいつも間違えて、謎の飯を持ってくるんだ。

けど、それが抜群に美味いから誰も文句を言えないんだ。

 

 

今回はパンティーかき玉ファイヤーか、どんな代物なんだろう、と思いながらふとテレビに目を向けると、衝撃的なテロップが目に飛び込んできた。

 

 

 

和田アキ子、死亡━━━━━━

 

 

 

え?????????????

なぜ??????????

和田アキ子は1度死んだはずでは???????????????

2回目????どうして???????

 

 

店内を見渡してみたが、私のように「え?2回目??」顔をしている者は誰もおらず、ますます混乱してしまった。

 

確か、私は和田アキ子が死んだこと(一回目)に対して気が動転して無銭飲食をしてしまい、その結果とっ捕まってさっき出所したところのはずだ。

 

 

それでは、1度目の和田アキ子死亡は誤報・・・?

私の見間違いだったのだろうか。

 

 

「大将!3年前に流れていたテレビって録画してあったりする?」

 

「あいよぉ!プーケットで見た夏の夕暮れ一丁毎度ありっ!」

 

 

まぁ、分かってはいた。

大将はバグっている。耳というよりも、もう色々と凄いことになってしまっている。(※この前銭湯で見た陰茎は凄くデカかったし。)

 

 

こうなってくると、もう直接和田アキ子に聞くしかない。

シャーマンキングの完全版を読み込んだ私ならば、恐らく和田アキ子をオーバーソウルすることも可能だろうし、憑依合体も出来るはずだ。

 

 

そうと決まれば話は早い。飯なんて食べてられない!

 

 

「大将!ごっそさん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

また捕まった。

 

 

 

迂闊だった。

店でご飯を食べたらお金を払わなければいけないことをすっかり忘れており、また身銭ゼロ、更に言うと服も着ないで行ってしまっていた。

 

 

しかし、今回は刑務所内でやらなければいけないことができた。

 

 

和田アキ子の憑依合体(オーバーソウル)である。

 

しかし、やり方がわからなかったため、それは後回しにして、資格試験の勉強を始めた。

まずは資格を取る事によって、やる気を見せるという作戦だ。

 

というのも、私は出所した瞬間に逮捕されて、つくづく頭が悪いと自分を恥じた。

ならばせめてと、勉強して資格だけでも身につけて、自分に自信が持てるようになりたい・・・

 

というわけで、まずはアロマコーディネーターの資格から取るか・・・

 

 

 

━━━━三年後

 

 

資格の王様に載っている資格全てを取り終えた私は、晴れ晴れとした顔で刑務所の門から出ていた。

 

「もう帰ってくるなよ!いや、マジで」

看守は露骨に嫌そうな顔をしていたが、それに屁で応える。「ブリッッ!」

 

 

さて、これから何をして過ごしていこうか。

 

まずは、街をうろついてみるか。

 

 

あてもなくふらふらと歩いていると、あの日のラーメン屋にたどり着いた。

 

 

「一度終わった場所でもう一度人生が始まる。

それってなんか、素敵やん???」

 

 

 デジャブ・・・?

紳助兄やん・・・?

 

 

 

 

嫌な予感がして隣を見てみると、紳助はいなかった。

 

よかった、、、幻聴だったんだ・・・と思い、ラーメン屋のドアを開けると、

 

 

 

 

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いた。

 

 

ラーメン屋なのに、紳助はソーキそばを啜っていた。

 

「ズゾゾゾゾゾッ!!やっぱソーキそばやなぁ!

ん?お前は確か・・・??」

 

 

オールスター感謝祭で東京03を恫喝した時と同じ距離の詰め方をしてきている紳助に恐怖した私は、東京03と同じうつむき方をして紳助の顔を見ないようにした。

 

「ズゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ!!!!!

ん~~勘違いか…っ」

 

(ソバの吸い込みすごいな・・・)

 

 

こんなことをしている場合ではない、和田アキ子だ。

和田アキ子の生死を確認しなければ。そうだ!!

 

 

 

「すいません、紳助さん。

初めて会った方にこんなこと頼むのは恐縮なんですが、和田アキ子さんの電話番号知りませんか?

一刻も早く、連絡を取りたいんです!」

 

 

「んん??おぉぉおおおおっ!!!!やっぱりどっかで見たことある顔や思たわ!!

でも、自分の方がアイツ(アキ子・和田)のことは詳しいはずやろ??」

 

 

 

「え??」

 

 

 

「なんや、もしかして記憶でも失っとるんか?ホレ、鏡見したるわ!」

 

 

 

 

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全部、 思い出した!!!

 

 

「アッコさーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

すべてを思い出した!

俺の名前は

勝俣 州和(かつまた くにかず、1965年3月12日 - )は、日本お笑いタレント、元アイドルでCHACHAのメンバーでもある。愛称はかっちゃん。

宮城県仙台市生まれ[1]静岡県御殿場市育ち。融合事務所所属。日本大学三島高等学校日本大学文理学部国文学科中退。血液型O型。7人兄弟の長男。2児(1男1女)の父。

 

 

 

しかし、どうすればいいんだ!!!!

アッコさんが死ぬわけない!!死ぬわけないんだ!!!!

 

震える手でアッコさんの電話番号を探し、かけてみる。

 

TRRRRR・・・

 

頼む、、、、

 

TRRRRRRR・・・

 

出てくれ・・・・・・・・っっつっつ!!!!

 

 

 

 

ガチャッ!!

 

 

 

 

 

 

でっ出た!!!!

 

「アッコさん!!!!!俺だよ俺!!!!かっちゃんだよ!!!!」

 

 

 

「もぉ~~うっさいわねぇ、こんな時間になんの用よ!ええ!?勝俣!?」

 

 

「アッコさん、、、???本当にアッコさんなんだよね・・・??」

 

 

 

「なに寝ぼけたこと言ってんだよ!!ムショから帰ってきて頭でも湧いちまったのかい!?」

 

 

「アッコさん、でも、でも、さっきテレビで和田アキ子、死亡──── なんてテロップが流れてたから、俺、心配で!!」

 

 

 

「・・・・・ああ、あれ?あれは別に嘘は言っちゃいないよ」

 

 

 

「えええええ!?どういうことだよ!?」

 

 

 

 

「あたしゃね、死を超越するようになったのさ。死ぬことも、生きることもない。ただそこに在り続けるものとなったんだよ。世間ではそれを死と認定してすぐに訃報を出す輩もいるみたいだけどね、それを私が否定すんのよ。そうすると訃報が取り消されるってわけ。でも、もうそういう世間のしがらみとかも面倒になってきたからね、そろそろ解脱しようと思ってんの。そんでよ、今までは日本に特定の宗教っていうのなかったじゃない?無宗教っていうかさ。でも、古来より宗教は大きな力を持つわけ。だから、ここはいっちょ私が神になろうと思ってんの。みんなも昔のよくわからない人を崇めるよりも、私みたいな芸能界の覇者を崇めたいってもんでしょ?だから私が解脱して、空中からみんなを見守ろうと思ってるわけ。まぁ、訃報はその前座みたいな役割も果たしてくれているからマイナスばかりではないんだけどね。死んで生き返るなんてキリストみたいじゃない?キリストもまさか和田アキ子が自分と肩並べてくるなんて思っていないだろうね。私もそう。まさか自分がキリストと肩を並べる日が来るなんて思っても見なかった。でも、案外簡単にその日って来るもんだわね。芸能生活頑張ってきた甲斐があったわ~~芸能生活の究極体は解脱して神になること。これは私しか成し遂げられないかもしれないわね、うん。あぁ、そうそう、あと、最近は80cmくらいずつ空中に浮いてきてんの。おかげでスカートなんて履けやしないよ。もっぱらLeeのジーンズばっかり履いてる。Leeのジーンズはいいよ、あれは。伸縮性があるからね。勝俣もあれ履けよ?Leeのジーンズ、履いたほうがいいぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すげぇや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!アッコさん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!